2022.07.31Blog
質屋の子供は、幼いころから本物の宝石やブランド品を見て育つうちに、本物と偽物を見分ける力や一流品を見抜く力を身につけるという。
「本物を知ること」
「理想の形に慣れ親しむこと」
により、そこから逸脱したものに自然と違和感を持つようになるのだ。
犬も同じである。
純血種には「犬種スタンダード」というものがあり、本来ブリーダーはそれに沿った外見やキャラクター(←性格)の個体を生み出すために交配させる。
しかし、日本には勉強不足甚だしい〝自称ブリーダー〟がまだまだ多く、犬種スタンダードから逸脱した個体や遺伝的に問題のある個体、健全性を欠く個体が数多く市場に出回っているのが現状である。
エンドユーザーであるほとんどの買い手は、そのことに気づいていない。
それは「見抜く力」を持っていないからである。
見抜く力を持ち、健全な個体を選ぶ目を持ち、迎え入れたいのちを安心して正しく愛し育て、ピンピンコロリで看取るためには、エンドユーザーである買い手がもっと正しい知識を身につけなければならない。
質屋の子供たちのように、理想を知り「見慣れる」ことがとても大切で、そういったことを教えてくれる場がもっと増えることを切に願う。